Emperor Elite 4st / Buckeye Burl Top

ブルックリンにてVinny FoderaとJoey Lauricellaによって創業されたFodera Guitarsは、1983年の創業以来45年以上に渡りハイエンドベースのパイオニアとしてトップに立ち続けています。全ての工程を完全手作業で製作する伝統的な手法を守り続け、他ブランドでは得られないサウンド、高いプレイアビリティ、そして特別感を演出するルックスなど、全てにおいて高いクオリティを提供し続けています。それ故に愛用するプロミュージシャンも多く、故Anthony JacksonやVictor Wooten、Matt Garrison等の錚々たるベーシストが名を連ねています。Fodera Guitarsのラインナップは長年の製作による経験や、時代のニーズに合わせて進化を続けていますが、その基盤は変わることはなく、現在にいたるまでオールハンドメイドのカスタムベースとしての在り方を守っています。 本機は1996年製のEmperor Elite 4st。バックアイバールをトップに貼り付けたアルダーウィングボディ、3ピースのメイプルネックを採用しており、ネックはElite仕様にてボディと接合されています。FoderaならではのスルーネックジョイントであるEliteオプションは、ハイポジションへのアクセス性向上に加えてクイックレスポンスとロングサステインを実現。スルーネックのボディバックにあたる面には、ウィング材と同じアルダーのトーンブロックが使用されており、アルダー材の特性が更に色濃くサウンドへ反映される点に加え、見た目の統一感も演出しています。 電装系にはHAZプリアンプと現在では使用されていないLane poor製ピックアップを搭載。Lane Poor製ピックアップもこの年代ならではの仕様です。Lane Poorピックアップはレンジが広くハイファイなトーン傾向ではあるのですが、程よい粘りもありバランスに優れたサウンドでFoderaにマッチする優秀なピックアップといった印象です。ローノイズである点も嬉しいポイントです。プリアンプのEQも絶妙な設計で、様々なジャンルにマッチするサウンドメイクが簡単に行える、適応力の高さを持っています。 パーツのメッキ剥がれに始まり、ボディに数カ所打痕とバックル傷、ヘッド部のナット付近に経年劣化による塗装割れなど使用感はございますが、木部へのダメージはございませんのでご安心ください。年代を考慮すると比較的綺麗なコンディションではあるかと存じます。 トラスロッドは現在ノーマルポジションで仕込んであり、締め幅の余裕も十分に残しております。フレットはおよそ残量6割程度と少し減っており、弦高を極端に下げることは難しいですが、擦り合わせをする余力は残しております。現在12フレット上で1弦約2.0mm、4弦約2.5mmにてセットアップしております。 Foderaがプロに選ばれる理由の一つに、そのトーンキャラクターの汎用性の高さにあるかと存じます。ハイエンドベースらしいレスポンスやレンジ感は勿論持っているのですが、どこかFender JBに通ずる粘りも持ち合わせており、トラディショナルな質感も漂うハイブリッドな特性であると言えるでしょう。ボディの生鳴りはタイトでありながらも深みのある響き方をしており、Fodera特有の鐘鳴り感が生音からも感じられ、ゴンゴンと鳴るアタックから成る、ドシッと弾いた際の説得力の強さは当ブランドならでは。未だにハイエンドベースブランドのトップを走り続けるFoderaの真髄を味わえる1本と言えるでしょう。 是非お試しくださいませ。 Body Top:Buckeye Burl Body : Alder Neck : Maple 3pc Fingerboard : Ebony Number of Fret : 24 Scale : 864mm / 34" Machine Heads : Original Bridge : Original Pick up : Lanepoor Preamp : HAZ Control : Master Volume, P.U. Balancer, 3-BAND EQ, Kill Switch, Preamp On/Off Case : オリジナルハードケース