RC Swiss moon Spruce × Brazilian Rosewood 2021

広島・似島にて自身の工房を構える向江良太氏。カナダのマスタールシアーSergei de Jonge(サーゲ・デ・ヤング)の工房でノウハウを学び帰国。現在は自身の屋号でギター製作を勤しむ新鋭ルシアーです。本器はMukae Guitarsオリジナルシェイプ、約15インチのボトム幅を持つOOO/OM相当サイズの”RC Swiss moon Spruce ×Brazilian Rosewood”。2021年製作のUSED品です。トップ材には目のキメ細かい整ったスイスムーンスプルース、ワイルドな杢目のブラジリアンローズウッドをサイド&バックに使用。ホンジュラスマホガニー1Pネック、エボニー指板&ブリッジ、ゴトーSGL510Zゴールドペグ、カリンバール＆アバロンロゼッタ、エボニーバインディング。トップ構造にはエックスを軸としたオリジナルテーパードXXブレイシング、サーゲ直伝の質の高いフレンチポリッシュ塗装。木材の組み合わせだけでなく緻密な造り、各部品に違和感の無い一体感のある仕上がりは確かな木工技術の顕れでしょう。滑らかな面取りによる手当たりの良さ、エッジを利かせた形状からはきっちりとした印象を、メリハリの効いたデザインは作品と呼ぶにふさわしい美しさを魅せます。それでいて華美さというよりは自然が生み出す美しさを表すような木材を基調としたデザイン。離島の自然の中で生活をしている向江氏だからこそ、素の表情が生み出す自然な美しさを引き出せているように思われます。その表情の一端にはフレンチポリッシュによる仕上げも大きなところでしょう。古くより塗装として使用されてきた伝統的な手法ですが、その技術の習得には時間と経験を要します。薄く仕上げることが可能な点からも木材の風合い、そしてサウンドへの影響もその特徴の１つ。塗装を薄く仕上げることが出来る分よりオープンに響き、演奏してからすぐに音が立ち上がるスピーディーさ。レンジ感も広く、しなやかさやふくよかさも持ち合わせています。それでいて芯の通った艶やかなトーン。希少な木材自体のポテンシャルも高く、氏の創るサウンドと合わさり一味も二味も異なった音色を魅せてくれます。生楽器だからこその生き生きとした響きからは弾き応えを感じさせるでしょう。やはりフィンガースタイルで繊細さを活かしつつ、自然なサウンドを楽しみたくなる作品です。フレンチポリッシュ仕上げゆえ、1弦側サイド下部に僅かな反応跡や若干の小傷や打痕は見られますがキレイなコンディションをキープされている個体。ネック周りの演奏性も抜群に良く、向江氏の技術が光る１本です。製作の度に積極的な志を持ち、益々の完成度を誇るMukae Guitars。日本作家には少ないサウンドキャラクターで、組み上げや仕上げ、フレットワーク、セッティングなども確実。ワンランク上の弾き込めるギターでステップアップをお探しの方にオススメです。 オリジナルハードケースが付属致します。 Condition:EX++ Top:Solid Swiss Moon Spruce Side:Solid Brazilian Rosewood Back:Solid Brazilian Rosewood Neck:Honduras Mahogany Fingerboard:Ebony Bridge:Ebony Machine Head:Gotoh510/Gold Fingerboard Inlay:none Rosette:Quince Burl & Abalone Binding:Ebony Pick Guard:Clear Pick up:none Nut width:44.5mm Scale:625.4mm Case:Original Hard Case