Maccaferri Type 2000’s

1978年から弦楽器の製作を行う”小坂たけし”氏。かつてはギター製作家”辻四郎”氏へ師事した経歴を持ち、Chakiではコントラバスやチェロなども製作。その後自身が主宰する”小坂弦楽器工房”を立ち上げます。ギターだけに限らず、チャランゴやブズーキ等の民族楽器も製作する製作家です。現在は京丹波にて製作を行っております。本器はマカフェリタイプで製作された１本。2000年代に製作が行われたと思われる個体です。スプルーストップ、ウォルナットサイド&バック、エボニー指板、ローズウッドブリッジ、アイボロイドバインディング、0フレット仕様、ウッドロゼッタ。マカフェリ／セルマーといった名称で呼ばれることも多いこのタイプのギター。開発をしたのが”マリオ・マカフェリ”、販売元が”セルマー”という会社であることに起因します。マリオ・マカフェリはセルマーに在籍していましたが、1931年から1933年のおよそ２年程の極短い期間のみの在籍でした。その期間に製造されていたのがDホール仕様、マカフェリの退職後に生み出されたのがオーバルホール仕様。その違いからDホールをマカフェリタイプ、オーバルホールをセルマータイプと呼ぶこともあります。ジャズギタリストのジャンゴラインハルトが愛用するタイプのギターであることも有名です。スウィングジャズ、ジプシーを弾くとなればこのタイプを外すわけにはいかないでしょう。コンパウンド弦のような独特の弦を張り、ナイロンのような柔らかさを持った低音弦と金属的な響きを持つ高音弦。思っているよりも低音成分が少なく感じられるかもしれませんが、このスタイルではそれが正解です。細かいフレージングに追従するもたつきの無い音色、ジャッジャッと歯切れの良いカッティングのようなサウンド。このスタイル独特の響きがあってこそです。ボディセンターシームに剥がれが入っており、スプルースのような白木を間に挟んで接着が施されています。ボディトップ面６弦側くびれ箇所に若干深めの当てキズが数か所、サウンドホール横にピックでの演奏キズが多数見られます。ボディバックカッタウェイ先端箇所にも若干深めの当てキズ、１弦側ボトム箇所の若干深めの当てキズ、指板にはフレット打ち換えに伴ってチップしたであろう箇所、ネック裏3F付近にも深めの当てキズなど使用感の見られる個体。細やかなウェザーチェックや当てキズが他にも見られますが、演奏する上で問題はありません。ネックの状態は整えられており、マカフェリタイプ特有のサウンドを体感できるプレイヤーズコンディションの個体です。非常にニッチなジャンルの楽器ではあるものの、その心を捉えて離さない魅力を持っています。他で代用の効かないサウンドである事もその要因の一つでしょう。中々出回らないセルマー/マカフェリタイプ。お探しだった方は是非お早めに。 その他詳細等はお気兼ねなくお問い合わせ下さいませ。 ソフトケースが付属します。 Condition:EX Top:Solid Spruce Side:Solid Waunut Back:Solid Waunut Neck:Mahogany Fingerboard:Ebony Bridge:Rosewood Machine Head:Original Fingerboard Inlay:Dots Rosette:Wood Binding:Ivoroid Pick Guard:none Pick up:none Nut width:45mm Scale:670mm Case:Soft Case