ギリシャ系移民の一家によって始まったEpiphone。20世紀の初めにマンハッタンに居を構えた一家は、マンドリンを始めとした楽器の製造・販売・修理業を住居兼工房の建物で経営し始めます。家業を受け継いだ長男のエパミノンダスは1928年に社名を現在のEpiphoneに改名。1930年代、ブームがバンジョーやアーチトップギターと変遷していく中、ライバルのGibson社としのぎを削りながらも両社は名声を大きくしていきます、しかし大戦中に生産体制に大きくダメージを受けた同社は、その後労働争議等も経て経営的に大きく落ち込む低迷期へと突入。50年代初頭に工房と深く所縁のあったレス・ポール氏はEpiphone救済をGibsonのテッド・マッカーティに進言。1957年同社はGibson傘下となり、翌年には新しいラインナップが展開され新たな道を進むこととなりました。本器は1965年製Gibsonカラマズー工場製の一本、 E444T "Granada"。マホガニーネック/ローズウッド指板/16インチメイプルラミネイトボディ/メロディメーカーピックアップ搭載。最大の特徴は何といっても大きくデザインされたピックガード・アッセンブリで、メロディメーカーPUを備えたオモチャのようなちょっとチープな雰囲気は、60年代らしい淡いサンバーストとも相まって抜群にキュートなルックスを演出しています。GibsonのES-120Tに準じたモデルで同年代であればスペックはほぼ同じですが、エピフォン特有のカラーリングはあえてこちらを選びたくなるチャームポイントです。P-90よりもクリアな出力のシングルコイルと１Vol,1Toneのシンプルなサーキットを載せたこのピックガードは、ボディのアコースティックな鳴りに加えて独特の小さな箱鳴のような不思議な響きをアウトプットにもたらしている節があり、唯一無二のこのモデルのキャラクター形成にサウンドの面でも一役を買っております。40mmのナローネックながら丸みのあるネックはパッと手に取りやすく、アンプラグドでもそれなりに鳴ってくれるため家弾きの一本としてもとってもお勧めです。こちら全体的にしっかりとしたウェザーチェックがあり、相応の貫禄ある経年が感じられますが塗装の艶感もしっかり残っており比較的綺麗な外観です。所々打痕や小傷などあるものの外観を著しく損ねたり演奏上邪魔になるようなダメージはございません。比較的最近にすり合わせもされていて良好なプレイコンディション。クルーソン、アッセンブリ、トラピーズテールピース等、各所根幹部分はオリジナル、ABRタイプのブリッジのみ国産パーツに交換がされております。ハードケース、中古6か月保証が付属。

Condition:EX+
Body:Laminated Maple
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Fingerboard Inlay:Dot
Bridge:ABR Type Changed
Machine Head:Kluson
Pick up:PU380 "Melody Maker PU"
Nut width:40mm
Scale:628.65mm
Control:1Vol,1Tone
Case:Hard Case