Les Paulに続き、憧れのGibsonエレクトリックとして君臨する王道モデルES-335。”セミアコ”の代名詞としての存在感は言わずもがな、バーサタイルな実用性を伴った完成度から、古今あらゆる場面、プレイヤーたちによって愛用され数々の名演を彩ってきたことも絶えない人気の所以でしょう。
　58年頃の生産開始より、いくつもの仕様変更を伴いながら販売が続けられるES-335。本器はあの335の名手を彷彿とさせる淡いIced Tea Sunburstのカラーリング、ドンズバ仕様69年製。本来ブランコテールピースの年式ですが、後年ストップテール仕様にコンバートされており、ルーズな弦テンション感故のこの年式のウィークポイントに対応がなされております。その他製造年に準じた仕様、14度の浅いヘッド角、ボリュートが付けられる直前のナローネックは3ピースマホガニー、先端の細いホーン、PUには”ステッカードナンバード”を搭載。センタ‐ブロック中央部の空洞は1弦側が大きく開放され、58年～60年台前半までのソリッドな仕様と比べると、よりエアー感を伴ったトーンが魅力の年代。セミアコらしい甘い空気感を持ちながらも、スリムなネックによる音の立ち上がりスピードや軽快な挙動が大きく特徴的。パワフルながら抜け感のある独特の枯れたサウンドには気を張らない心地よさがあり、元より335の中でも特にキャラクターの立った年式らしい、そのユニークな出力に、より幅広いジャンルへの演奏性、対応力を兼ね備えた魅力的な一本です。
　搭載の”ステッカードナンバード”に関して、Gibsonでは60年台後半のこの頃よりワインディングマシンに自動停止機構が備えられるようになり、それまでばらつきの大きかったコイルの巻き数が均一化。直流抵抗値の安定に加えてマグネットもアルニコVに統一、シリーズ接続される2つのコイルがより同質化することにより、元来求められたハムキャンセリングの原理が、より安定した製品のレベルに持ち上げられた年台です。この安定した出力もまた、70年台以降、技術的な選択肢が増え多様化していくサウンドメイクやプレイスタイルの幅において、一役買った要素と言ってよいかもしれません。
　こちら雰囲気抜群のウェザーチェックが全体にみられる他、ネック裏の塗装剥がれ等、しっかり弾きこまれてきた印象を感じさせる抜群の面構え。しかしながら演奏性に影響するような顕著なダメージはなく、リフレット、リナットが施されており、プレイコンディションも良好。ペグは交換歴がありますが、現在はオリジナルのスタイルに戻っています。ピックアップ、ポット、コンデンサ等電装系も全てオリジナルをキープ。ハードケース、中古6か月保証が付属。

Condition:EX
Top:Laminated Maple
Side:Laminated Maple
Back:Laminated Maple
Neck:3piece Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Tune O Matic
Machine Head:Kluson
Fingerboard Inlay:Block
Pick Guard:Short Type
Pick up:"Stickered Numbered"
Nut width:39mm
Scale:628.65mm
Weight:3.76kg
Case:Hard Case