インディアナ州出身の”元祖ブルースロックギタリスト”Lonnie Mack。南部ルーツロックをバックボーンとし、白人によるブルースロック、そしてギターロックにおけるリードギターの在り方を切り開いたパイオニアとしてJeff Beck,Stevie Ray Vaughan他、その後のギタリストへの影響が非常に大きいことで知られます。
　本器は1993年登場のLonniy Macシグネチャーモデル。総数200本弱生産のスペシャルな一本。本人が使用した59年製オリジナルコリーナVを元に、目を惹かないはずもないBigsby搭載仕様を再現。その後Custom Shop製でも発売がされますが、こちらは1stロットのリイシューです。
　1958年、半ば試験的に作られたオリジナルFlying V、今でこそ変形ギターの祖ともいえる記念すべきエポックメイキングなプロダクトですが、やはりその先鋭すぎるルックスからか当然のごとく2年間の短命モデルとなります。しかし1959年にカタログの写真でこのモデルに一目惚れしたギタリストがいました。ロニーマックの元に届いたシリアル通し番号7番のFlying Vは後に、大胆にも規格外な発想でBigsby B7が搭載され、チェリーカラーに塗りなおされ、幾多の過酷な現場も愛用される氏のトレードマーク的ギターとなりました。60年台後半に再販となり、70年台になってやっと安定的セールスが望めるレギュラーモデルとしての地位を獲得したFlying Vにおいて、ロック史にもたらされた氏の影響同様、当該のFVの存在が大きく関わったことは想像に難くありません。
　当シグネチャーにおいてはボディ材は一般的なマホガニーを選択しているものの、特徴的なレイズドロゴ、ネックジョイント形状、ボディサイドのラバー等50’sスタイルのスペックをしっかりと採用。当時登場間もなく上位モデルに採用されていた57Classicを搭載。独特なミッドレンジを持つFVのキャラクターにBigsby搭載によって音像の輪郭感、明瞭さが付与された唯一無二のグッドサウンド。
こちら販売より30年の個体ではございますが、目立ったキズのない綺麗な状態をキープ。全体的なコンディションも良好で、プレイヤビリティも上々。（無論、このボディシェイプと特有の仕様に対しての”慣れ”は必須ですが・・・）オリジナルハードケースが付属。抜群にクールな伝説的ルックス。コレクターズアイテムとしても魅力的な一本です。

Condition:EX+++
Body:Mahogany
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Fingerboard Inlay:Dot
Bridge:ABR-1,Bigsby B7
Machine Head:Kluson Type
Pick up:57 Classic
Nut width:43ｍｍ
Scale:628.65mm
Control:2Vol,2Tone,SelectorSwitch
Weight:3.57kg
Case:Original Hard Case