今なお最高と名高いシンバル職人、故Roberto Spizzichino氏による完全ハンドメイドのシンバルです。

今回の入荷は、粒立ちが明瞭かつ落ち着いたピッチのかなり良い個体です。
シズル穴は均等に8箇所ほど施されています。もちろんシズルとの相性も抜群です。

KaシリーズはよりオールドKに近い50年代から60年初期のサウンドを意識したシリーズで、ウエイトは通常のモデルよりも薄め、かつ異様なまでのハンマリング痕が特徴です。
　シンバル表面のSPIZZICHINO CYMBAL刻印下にうっすら『Ka』と刻印がございます。

中古品のため若干の使用感はございますが状態は非常に良好です。

～Roberto Spizzichino～
イタリア・ローマ出身の彼は地元では名の知れたドラマーで、毎年トルコ・イスタンブールまで車で走り、仕事で稼いだお金を当時から評価の高かったシンバル「K Zildjian」につぎ込んでいました。
ところがある時、いつものようにイスタンブールまで買付けに行くと工場は閉鎖され、残っていたのはがらんとした無人の廃墟だけ。
そのことにひどくがっかりした彼は「こんな良い物が無くなるのは惜しい、自ら製作しよう」と決心、これが至高のシンバル職人Roberto Spizzichino誕生の瞬間でした。

しだいにシンバル製作に情熱を注ぐようになった彼は、1980年にB20ブロンズ（80%銅、20%錫）のシンバルをハンドハンマーで作成。
その後もクラフトマンとしての実力を着実に高めてゆき、その作品はオールドサウンドを表現する最高のシンバルとして世界中のジャズドラマーから支持されるようになっていきます。
研究しつくされた彼のシンバルはエッジ角度・ハンマード痕・カップの形状すべてがオールドKに肉薄しており、サウンドは新品にして既に枯れた極上の響きを有しています。

size : 20"
weight : 1,968g