1934年に生まれたギブソンジャンボの元祖”Jumbo”。その後継機種として1936年の発表から1940年初頭までの生産に終わってしまった"Advanced Jumbo"。ほぼ同時期に生まれたJ-35はJumboの廉価版として生まれた背景を持ちましたが、Advanced JumboはJumboのテイストを引き継ぎつつAdvance(進化)した仕様で生まれ、その経緯から兄弟機種と言っても過言ではないモデルです。オリジナルは300本ほどの生産、非常に希少なモデルです。本器は近年に復刻されたアドバンスドジャンボ。2006年製のUSED品です。スプルーストップ、ローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、ローズウッド指板&レクタングルブリッジ、グローバーオープンバッククロームペグ、ファイアストライプピックガード、ダイアモンド&アロー指板インレイ、ダイアモンド&アローヘッドインレイ、スクリプトパールヘッドロゴ、スキャロップドXブレイシング。1930年代に生まれ40年代に入る頃には生産が終わってしまったアドバンスドジャンボ。それ故に30年代の特徴が詰まった仕様が特徴的な外観を持ちます。GIBSONでは1947年頃まで使用されていた筆記体スタイルのスクリプトロゴ、30年代では白のペイントで描かれていたことも多いロゴですが上位機種の為パールで象って埋め込まれています。長方形のレクタングルブリッジやファイアーパターンのピックガードもその最たる例でしょう、30年代GIBSONに採用されていたデザインです。特にこの機種を象徴するのはアロー&ダイアモンドの指板インレイとヘッドのインレイ。現在ではあまり見られない個性的なデザイン、一目見ただけでアドバンスドジャンボと分かるほどの個性を与えられています。ネック形状はVシェイプ、ですが30年代でよく見られる程の厚みは無く現代的な厚み。現代の演奏スタイルにも対応したオールマイティさを与えられた仕様で復刻がされています。そのルックスに違わずやはりギブソンらしくファットなトーン、爆発力を備えたサウンド。ギブソンでは少ないローズウッドサイドバックですが、やはりより重い響きや煌びやかさを生み出してくれます。レンジ感もマホガニーより広く、リッチなトーンやバランスの整った響き。音色の明瞭さやパワー感とバランスの良さ、これらの要素から通なファンからの評価が高いことも頷けます。演奏スタイルを選ぶことのないポテンシャルを持ちますが、パワー感を体感するにはストロークで弾きたくなるような1本です。ヘッドの突板サイド6弦側と1弦側両方に塗装が剥げてきた箇所が見られ、ヘッド1弦側先端箇所は当ててしまったのか塗装が欠けてしまっているのが惜しいところ。ボディトップ面には細やかなウェザーチェックが入り貫禄が付いてきたルックス、ボディバック面に極僅かなバックルキズや塗装表面の細やかな擦りキズ等は見られますが大きな使用感は感じられないキレイなコンディションをキープされている本器。ネックコンディションも良いままに保たれ、良好な演奏性を発揮してくれる個体です。個性派揃いのギブソンモデル群の中でも埋もれない個性を発揮するアドバンスドジャンボ。ローズウッドをサイドバックに採用した一味違うギブソンラウンドショルダージャンボです。メジャーなJ-45やサザンジャンボとは違う個性を持ったギターをお探しの方には是非一度お試し頂きたい1本。是非ご体感下さいませ。
オリジナルハードケースが付属します。
Condition:EX++
Top:Solid Spruce
Side:Solid Rosewood
Back:Solid Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Rosewood
Bridge:Rosewood
Machine Heads:Grover Open Back/Chrome
Fingerboard Inlay:Diamonds&Arrowheads(MOP)
Rosette:White&Black
Binding:White
Pick Guard:Firestripe Color
Pick up:None
Nut width:43.8mm
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case