世界で最も有名なアコースティック・ギター・メーカー"MARTIN"。そのマーチンギターの創始者クリスチャン・フレデリック・マーチン1世は、ドイツで産まれ育ち、幼くして家業であるヴァイオリンのケースや出荷箱などを製作する仕事に携わっていました。15歳の頃にはウィーンに出向き、当時ヨーロッパで名を馳せていたギター製作家"ヨハン・ゲオルグ・シュタウファー”の工房で製作を学びます。その後故郷にて念願の楽器工房を持ちますが、ヴァイオリン製作者ギルドの紛争に巻き込まれたため故郷を捨て、新天地アメリカへ渡ったのがロゴでお馴染み"1833年"。ここからマーチンギターの歴史が始まります。本器はそんなマーチンギター初期に製作されたギターのリイシューモデル、"Stauffer 00-40"。75本限定で生産された1997年製USED品です。シトカスプルーストップ、インディアンローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、シュタウファースタイルゴールドペグ、アヴァロン指板インレイ&ロゼッタ、スキャロップドXブレーシング。ヴァイオリンヘッドのサイドヴューを模した流麗な曲線を描くヘッドデザイン、特徴的なピラミッドブリッジなど19世紀ギターのデザインが活かされた外観ですが、演奏性は現代風。アンティークな佇まいながら、様々な演奏スタイルに対応できるアクションです。ダブルオーの小振りなサイズ感ながら密度感たっぷりのしっかりと深みを感じさせるボディ鳴りで、弦長の短さとヘッド構造から来る独特で柔らかなテンション感がふっくらとした心地よいサウンドを生み出しています。ストラップピン・L.R.Baggs社製のLyricピックアップが後付けで搭載されている、きちんと使われていた1本。表面的な擦りキズや小傷、経年での塗装の引けなどこそ窺えますが、大きく目立つキズや手入れが無く大事に扱われていたことも見て取れます。ネック・ボディのプレイコンディションも良好。マーチン1世の意匠を随所に取り込んだ、現在へと続くマーチンギターの歴史を感じられるモデル。現代でもこのルックスに惹かれる方はいらっしゃるのではないでしょうか。オリジナルのコフィンケースは欠損しておりますが、マーチン社製のハードケースが付属します。
Condition:EX+
Top:Solid Sitka Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Fingerboard Inlay:Original
Rosette:Avarone
Binding:Ivoroid
Machine Heads:Stauffer-Style/Gold
Pick Guard:None
Pick up:L.R.Baggs Lyric
Nut width:44.5mm
Scale:638mm
Case:Hard Case