マーチン"D-45"はカントリーシンガー"Gene Autry(ジーン・オートリー)"からのからの特別オーダーから生まれたマーチンギターの最高級機種。1968年にマイク・ロングワース氏によって復活を遂げ、後のフォークシーンに多大な影響を与えました。本器は1974年製。復活を遂げたD-45がジャーマンスプルースをトップ材に使用されたのは1974年まで、本器はその最終年のもの。1975年以降のシトカスプルーストップとは音色も一線を画し、フォークシーンでは偉大なレジェンドが数えきれない名作を築き上げた名器のため、憧れの的になる存在です。往年のフォークファンの耳はこのギターに育て上げられたと言っても過言ではない、高い支持を得るレアアイテムです。淡い黄色味が美しいジャーマンスプルーストップ、細かく均一で真っ直ぐ目のそろった素晴らしい柾目のローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、ミルクボトルゴールドグローバーペグ、バーチカルヘッドロゴ、アバロンヘキサゴン指板インレイ、ソリッドアバロンロゼッタ&トリム、スクエアネックトラスロッド。ノンスキャロップドXブレイシングが持つ重厚さと本来の音色が持つ基音の太さ。密度が高く、陶器を硬いもので弾いたような上品で硬質な倍音。一度爪弾けば途端にノスタルジックに切なく広がるその音色は瞬く間に古き良き時代、胸をときめかせ、夢中にレコードを聴いた頃にタイムスリップさせられます。これまでD-45に憧れを抱いた方が数々の年代のD-45を渡り歩き、この時代の正解を聴いて着地するというお姿を多く見てきました。オリジナルのピックガードは剝がれやすく、本器も例外なく、同サイズのものにリプレイス。多少の小傷などは見られますが、トップ面全体を丁寧にオーバーラッカーし、風合いを損なわずその美しさを閉じ込めています。ネックヒールサイドにストラップピンマウントの埋め加工あり、トップ面同様ネックも全体的にオーバーラッカーを施し加工跡はほぼわからない美しい状態をキープしています。ネックは大変美しいストレートの状態でサドルの出代のバランスも申し分なし。ストレスも全くなくとても弾きやすい状態をキープしており、大事に大事にされたギターだからこその費用をかけての手入れをされている個体です。1974年までの限られたジャーマントップ期のD45は年々入手困難となっており、往年フォーカーなら一度は夢見るギター。人生は一度、悔いなく手にしたい名器です。マーチンブルーケース付属。
Condition:EX+
Top:Solid German Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Fingerboard Inlay:Hexagon(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:White&Abalone
Machine Heads:Grover/Gold
Pick Guard:Black/Replace
Pick up:none
Nut width:42.9mm
Scale:645.2mm
Case:Original Blue Hard Case