1833年創業のマーティンギター。その代表機種D-28は1931年から製造開始され、今日まで製造を続けている歴史的名器の一つです。その時代に合わせて仕様変更こそ加えられてはいるものの、ワールドスタンダードであり続けました。本器はその中でも戦前期のスペックを踏襲し、創業150周年を記念して製造された１本。”D-28 150th Anniversary Jacaranda”。1983年製USED品です。スプルーストップ、ハカランダサイド＆バック、マホガニーネック、エボニー指板＆ブリッジ、シャーラーロトマチッククロームペグ、オリジナル塗り込み80’ｓべっ甲柄ピックガード、オリジナルナット、ノーマルスロットサドル、アイボロイドバインディング、ヘリンボーントリム、スモールメイプルブリッジプレート、SQネック、42.9mmナット幅、ジグザグバックストリップ、スキャロップドＸブレイシング。当時D-28バリエーションはD-28かHD-28のみのラインナップの中で、一番ヴィンテージに近いスペックを持ったモデルとしてマーティンの150周年を記念し製作されたモデルです。当時のHD-28をベースとしており、Vシェイプグリップやアイボロイドバインディングにダイヤモンド指板インレイの採用。インドローズモデルも製造されていましたが、本器はハカランダを使用したモデルです。ボディ内部バック面センターには”1833-1983 150th Year”のスタンプ、ラベルにはマーティンIII世とマーティンIV世の連名でサインが記入されています。Vシェイプネックながら42.9mmナット幅で握り込んだ演奏スタイルにも対応しやすい点はメリット。以降のVシリーズよりも現代的なアプローチも可能なネックグリップです。同時期のHD-28とサウンド面では大きく違っている印象を受け、より音のコシや芯のハッキリとしたサウンド。解像度の高い、クリアで抜けの良い出音を体感できます。SQネック時代の太いサウンドも健在で、全体としてハイレベルにまとめられている点は流石といったところ。ブレーシングにはスキャロップが施されているためピッキングに対する反応性も良く立ち上がりの早さにも優れています。フィンガーからストロークまでオールマイティにこなせる、ヴィンテージシリーズの先駆けとも言える記念モデルです。ボディバックのセンターシームエンド箇所とトップ面のセンターシームに割れ補修跡が見られますが、丁寧に補修されており問題なく使用できます。その点を除くとトップ面1弦側くびれ箇所にピックでの弾きキズが見られるものの、全体的に薄いクロスキズほどでキレイな状態をキープされていると言える１本。ネックコンディションも良好に保たれており演奏性も良好なギターです。マーティン創業150周年を記念して製作された贅沢な仕様の１本。80年代は流通も少ない為この年代を狙っていた方や、ハカランダモデルをお探しだった方は是非お早めに。当時のモノではありませんがブラックのマーティンハードケースが付属します。

Condition:EX
Top:Solid Spruce
Side:Solid Jacaranda
Back:Solid Jacaranda
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Shallor Rotomatic Chrome
Fingerboard Inlay:Diamonds（Pearl）
Rosette:Black&White
Binding:Ivoroid/Herringbone
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:none
Nut width:42.9mm
Scale:645.2mm
Case:Original Hard Case（Black）