本器はジャパンビンテージ最高峰、日本にカスタムギターの文化を根付かせた最大の功労者、テリー中本デザインの1979年製ヤマハカスタムスペシャルオーダーモデル。ワンオーナーで当時特注オーダーされたお品です。1975年11月から1980年まで販売されていた通称"L四天王"と呼ばれる4つの伝説的モデル"L-51、L-52、L-53、L-54"。この4本はヤマハアコースティック史における非常に重要なモデルと言えます。その中でも最も人気を博した"L-53"のボディー形状をベースに最もビンテージ市場高価な評価となっている"L-51"のデザインを採用した世界で1本の特注品です。ヤマハカスタムボディースタイルIII(L53ボディー)、高級エゾ松トップ、ダークで圧倒的な存在感を放つ極上の追柾ハカランダをサイド&バック(3P)に使用、L53は通常3ピースのセンターはエボニーを使用していますが本器は贅沢にセンターにも同様高級ハカランダを使用しています。ホンジュラスマホガニー&黒檀の5ピースネック、黒檀指板&L51デザインブリッジ、N/CJシリーズをベースにしたヘッドストック形状にハカランダヘッドプレートに採用、メキシコアワビダイアモンドスクエアー指板インレイ、ボディー装飾にはパーフリング、ロゼッタ共にFG2000同様のモザイクデザインを採用、ペグには当時のUSAグローバー、本べっ甲柄ピックガード(L51形状ではない)。ヤマハL四天王の一角にして、多くの弾き手を魅了し、多くの影響を与え人気を博したヤマハジャンボモデル。L51のルックスは気に入られつつ、奇抜であった非対称ボディーを許容できなかったのはとても頷けるオーダースペック。L53ボディーをベースにデザインはL51をベースに各所お好みでチョイスされていて、まさに世界に1本しかない組合せのギターです。音色はカスタム初期作コシとハリのある響きで比較的L53に近い印象ですが、L51特有のマットでドライなヌケ感の要素も感じます。伸びやかでしっかりと輪郭を帯びたサスティン。迫力のパンチと色気ある倍音を帯びた、ヤマハカスタムのお手本的サウンドです。とてもきれいに使用されてきたワンオーナー品ですが、惜しくもバックセンターより少し横に1か所クラック修正あり。こちら修正も過去にヤマハ工場にて綺麗に手直しされており、外観も殆ど気になりません。指板19フレットにオーナーのネイムインレイ、革ラベルにもテリー中本氏のサインと共にオーナーへのネイムが書き込まれていますが、これもヤマハファンにとってはお馴染み。ネックも美しいストレートで大変弾きやすくセットアップもされプレイコンディションも大変素晴らしい状態。前述の通りバックにはクラック修正跡が惜しくもありますがその他はネック裏のわずかな小傷と全体的に表面の薄い擦り傷程度で驚くほど美しい状態です(ヘッドプレート、サイドにわずか経年による斑紋あり)。70年代カスタムはとりわけ人気の高い"L四天王ベース品"。それぞれのオリジナルモデルも年々価格高騰しています。コレクションとしてのみでなく、しっかりと響きを楽しまれたい方にも是非お勧めした1本です。オリジナルハードケース付属。
Condition:EX+
Top:Solid Premium Ezomatsu
Side:Solid Premium Jacaranda
Back:Solid Premium Jacaranda
Neck:Honduras Mahogany & Ebony 5P
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Grover/Gold
Fingerboard Inlay:Abalone Diamond Square
Rosette:Mosaic
Binding:Wood BD Mosaic Trim
Pick Guard:Genuine Tortoiseshell
Pick up:none
Nut width:44mm
Scale:652mm
Case:Original Hard Case