マーチン社の広報/研究家"マイク・ロングワース"によりデザインされた"D-41"は1969年に製作が開始されました。68年に復活を遂げ定評であったD-45をベースにインレイを省くなどコストを下げ、誕生した"D-45"と"D-28"の中間にあたるモデル。1969年に極少数が製造され、1970年よりカタログに掲載されて小規模生産ながら製造継続されました。本器は1972年に製造されたモデル。登場より1974年まではジャーマンスプルースがトップ材に使用されており、翌年以降のシトカスプルーストップ物とは一線を画した評価です。ジャーマンスプルーストップ、ローズウッドサイド&バック、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ、オリジナルゴールドグローバーペグ、バーチカルヘッドロゴ、ヘキサゴン指板インレイ、アバロンロゼッタ&トリム、バウンドヘッド&ネック、ウッドモザイクバックストリップ、スクエアトラスロッド、ノンスキャロップド・Xブレイシング、ブラックピックガードはオリジナルの物と同サイズでしっかりと面取りされた風合いも相違ないものにリプレイス。ネックはリセットされ、指板バインディングは新しいものにリプレイス、ネックはリフィニッシュされています。サドル溝をやや厚めに切り直されており、イントネーションサドルでピッチ部分もしっかりと補正、機能性重視にしっかりと手入れされています。指板エンドからサウンドホール部分にかけての隙間部分に2ｍｍ程度のヘアラインクラックがあり、予防のため、裏面部分にパッチ当て補強が施されています。当時の"D-41"はまだまだ生産規模が小さく、同時期の"D-28"の約10%程の生産規模でした。綺麗な黄味色がジャーマンスプルースの視覚的特徴。サウンドもブライトで芯のある響き、少し色気のある倍音感、コシがあり、粘りのある低音と密度の高い重厚な音色はこの時期ジャーマントップ期ならではのもの。上記以外のウッドクラックは一切なし。ウェザーチェックが見られますがとても大事に使用されてきた一品。美しく凛とした気品のある良い顔です。ジャーマントップの45はすでにお手にするにはかなり難易度の高い価格に達している事を考えると憧れのサウンドを手に入れるには同じとはいかなくとも41は狙い目と言えます。まずはサウンドをお手に取って体感頂きたいです。ハードケース付属です。

Condition:EX+
Top:Solid German Spruce
Side:Solid Indian Rosewood
Back:Solid Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Fingerboard Inlay:Hexagon(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:White&Abalone
Machine Heads:Grover/Gold
Pick Guard:Black
Pick up:none
Nut width:42.9mm
Scale:645.2mm
Case:Hard Case