世界中であらゆるフラットトップギターの基準ともなっている"D-28"。その歴史は古く、マーティンブランドで製造が開始されたのは1931年からでお馴染みの外観が作られたのは1934年の事。そんなビンテージ"D-28"のファンにはたまらない初期の特徴として持たれるスペックが詰まった人気モデルがこの"HD-28VS"。本器は2012年製USED品。シトカスプルーストップ、イーストインディアンローズウッドサイド&バック、エボニー指板&ブリッジ、ナット幅44.5mmモディファイドVネック、スロッテッドヘッド、ウェーバリー製クロームペグ、ダイアモンド指板インレイ、赤べっ甲柄セルロイドピックガード、ヘリンボーントリム&アイボロイドバインディング、ジグザグバックストリップ、オールドデカールヘッドロゴ、フォワードシフテッド・スキャロップドXブレイシング。1931年から12Fジョイントの仕様で発売開始され、1934年には14Fジョイントに仕様変更されたD-28。その後も時代に合わせて様々な仕様変更を繰り返しながら現在に至るまで製造が続けられています。本器はその1931-1933の間のルックスや仕様を復刻したモデルです。スロッテッドヘッド仕様の為、レンジ感の広いやや張りのある出音。ふくよかな倍音を含むボリュームのあるサウンドが魅力です。12Fジョイントでボディの容積も大きく、中低音に膨らみのあるウォームな部分や周りに広がっていくような音の出方は14FジョイントのHD-28Vともまた違った感覚。ボリューミーなサウンドでボディ全体が大きく振動しているような、余裕のある出音は流石の一言。音の広がりや音量の強弱の幅が広く、ストロークからアルペジオまで幅広くこなしてくれる1本です。後付けにてL.R Baggs Lyricピックアップを搭載。マイクをボディ内部に装着されており、生音の良さを生かしたサウンドメイクが出来ます。箱の空気感に至っては他の追随を許さないほどのリアルさ。アコギの良さを前面に出すことの出来るピックアップです。昨今のアイボロイド仕様マーティンでは仕方ないと言える、ボディーバインディングの剥がれ修正跡がボディトップ面とバック面上部と下部にそれぞれ見られますがしっかりと修正されており、バインディング縮みから生まれた隙間も同じようなアイボロイドバインディングを継ぎ足しており使用上問題ありません。ボディエンド付近に塗装が若干浮いてしまったような跡が見られますが、板の割れ等も無く安心してお使い頂けます。その点を除けばボディトップ面下部の1弦側にやや長いうっすらとした当てキズや6弦側の細やかな当てキズ、バック面6弦側のバックルキズ等使用感こそ見られるものの致命的なキズは無く年代を考えると比較的キレイなコンディションを保っている本器。ネック・ボディのプレイコンディションも良好で弾きやすいセッティング、フレット残りも充分と良好な演奏性をキープした1本です。比較的出回りの少ない12Fジョイントのドレッドノート、このルックスや仕様は廃盤となった今も一定の人気を持った魅力的な機種です。様々な奏法に応えるドレッドノート、まだまだガシガシ弾いて頂きたい1本です。オリジナルハードケース付属
Condition:EX
Top:Solid Sitka Spruce
Side:Solid East Indian Rosewood
Back:Solid East Indian Rosewood
Neck:Mahogany
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Fingerboard Inlay:Diamonds(Abalone)
Rosette:White&Black
Binding:Ivoloid&Herringbone
Machine Heads:Waverly/Chrome
Pick Guard:Tortoise Color
Pick up:L.R Baggs Lyric
Nut width:44.52mm
Scale:645.2mm
Case:Original Hard Case