現在はカリフォルニアに建設された工房で生産していますが、ラリビーはもともと鉄弦ギター界にクラシックスタイルのボディを採用した元祖としても知られているカナダの名門で、1967年のスタートと長い歴史を持っています。リンダ・マンザー、ウィリアム・ラスキン、サーゲ・ディ・ヤングなどの著名なルシアーも輩出しています。本器は2006年末に製造され、2007年にラリビー創立40周年を記念した高級アニバーサリーモデルとしてリリース。同時期モデル毎に限定本数で製造されました。ラリビー伝統のLシェイプにベネチアンカッタウェイを配したLV-10 Madagascar MR。25本のみ製造された希少品です。まず特筆すべきはその使用される材の良質さ、ウッドサプライヤーの側面も持つジーンラリビー氏ならではの良材です。トップには選び抜かれたこれほどまでに目の細かいものはまず見られない最上のAAAレッドスプルース、サイド&バックは陰影が濃く重厚で良質な追い柾のマダガスカルローズウッド、漆黒のアフリカンブラックエボニー指板&ブリッジ、サウスアメリカンマホガニーネック、メイプルボディーバインディング、トップ構造はラリビー伝統の左右対称エックスブレイシングとなっています。FrendShipAnniversaryの文字を配したラリビーのアイデンティティーの一つと言えるヒューマンヘッドインレイ、アバロンシェル指板インレイ、べっ甲柄ピックガード、オリジナルロトマチックゴールドメッキ&パーロイドノブチューナー。トラディショナルなインナーラベル、カリフォルニア移転後初のアニバーサリーモデルですが、トラディショナルなベースかつモダン要素がフンダンに取り入れられたまさに記念モデルにふさわしい仕様が特徴です。初期ラリビーを彷彿とさせるソリッドかつメロウな音像で一音ずつの分離が良く、質量感のある十分な音量で立ち上がります。基音のハッキリとした輪郭は、ラリビーギターとしては珍しいマダガスカルローズが効いていると思います。本格クラシックギターの音を狙った秀逸なトーンバランスも魅力です。ネックヒールとエンドには別型のピンをリプレイス。1弦側サイドローのふくらみ部分、バインディング付近にあて傷の木部修正とタッチアップ修正、同付近のバインディング修正、ボトムエンド6弦側よりにも同様の修正、その他は使用感は少なめで、弾きやすい位置で均整の取れたアクションなので指板全体を行き来したいフィンガー派の方はもちろん、あらゆるプレイヤーへお勧めのギターです。前述の通りウッドサプライヤーとしての顔も持つジーンラリビー本人が世界中を飛び回ってセレクトした上質の素材と、洗練された木工技術から成る艶やかな音色。完全限定品ですが傷も考慮した価格です。
Condition:EX+
Top:Solid Bearclaw Spruce
Side:Solid Madagascar Rosewood
Back:Solid Madagascar Rosewood
Neck:Mahogany 1Pc.
Fingerboard:Ebony
Bridge:Ebony
Machine Head:Schaller/Chrome
Fingerboard Inlay:Dots(Abalone)
Rosette:Abalone
Binding:Rosewood&Abalone
Pick Guard:Clear
Pick up:none
Nut width:44.5m
Scale:647.7mm
Case:Original Hard Case