高いデザイン性と演奏性の見事な調和がとれたギターを作る注目の日本人ルシアー、荻野裕嗣氏の最新オーケストラモデル。2016年10月のサンタバーバラギターショウやニューヨークで行われたウッドストックというルシアーギターの祭典に出展され、好評だったアイドルギターです。作品は荻野氏が一本ずつ名前をつけて命を吹き込まれますが、このギターはLisa(リサ)といいます。ブロンドヘアのセレブを思わせる容姿端麗なギターです。トップに上質のイングルマンスプルース、サイド&バックは見事なフレイムメイプルが使われています。ワンピースホンジュラスマホガニーネック、エボニー指板、ハカランダブリッジ、ゴトー510ペグ、フレイムメイプル化粧板、クリアピックガード、カーリーレッドウッドロゼッタ、エボニーバインディング、オリジナルラティス・ブレイシング。彼は杉田健司氏の工房に従事した後、アーヴィン・ソモギ氏に師事するために単身渡米し、ソモギ工房で働く傍らプライベートのギターを製作していた時期もありました。充実の経歴を持ったルシアーなので彼の作品の仕上がりの美しさや、音色の完成度の高さは折り紙付きです。ローズウッド系では絶対に出せない、ブライトで特有の凝縮感にあふれたトーンはメイプルギターに共通するところですが、大きな音量、ツヤツヤとした高音に分離が良く、鮮明な中音。そして深く、躍動感に満ちた低音が魅力。とても風通しが良く、フィンガースタイルプレイングに求められる繊細さからベース音の迫力まで万遍なく持ち合わせており、サステインも長いです。オール単板仕様ならでは軽快なレスポンスに、このメイプルなのか疑ってしまうほどのヘビーな低音は大きな武器になると思います。個人工房をオープンしたのは近年のことですが、自身のギターを渡米時よりすでに製作・販売しています。業界でのキャリアは長く、彼の作るギターはルシアー間でも評価が高いです。木工やサウンドメイクにおける感性などは光るものがあり、そのファッション性の高いルックスも彼の作品のアイデンティティを決定付けている一つといえます。この音色や質感を知らないで居るのは勿体ないです。荻野ギターをまだ試したことの無い方はぜひお試しください。

※当店ではカスタムオーダーも承ります。お気軽にご相談ください。