英国のルシアー、Nigel Forster(ナイジェル・フォスター)氏が製作するNKフォスターギター。サウンドメッセ in 大阪 2017に出展された最新作です。トップにヨーロピアンスプルース、サイド&バックは流れる縞のブビンガが使われています。カヤ・マホガニーネック、スリランカエボニー指板、Rockliteエボニー(リアルなエボニーのような見た目と音響特性を持っており、非常に黒い人工素材)ブリッジ、シャートラーペグ(エボニー)、スモールドット指板インレイ、オリジナルヘリンボーンロゼッタ、Rockliteエボニーバインディング、オリジナルカッタウェイ、トップ構造はオリジナルラティスブレイシングとなっています。1988年から2003年までヨーロピアンギター界の重鎮的存在であるStefan Sobell氏のもとでギターづくりのノウハウを知り、2004年からはプライベートの工房を英国にオープンし、2015年からはドイツを拠点に、精力的にオリジナルギターを製作しています。手に取った時の質量感や特徴的なヘッドシェイプ、胴厚に大きくカーブを付けた設計(トップとバックをよりドライブさせるために軽い(質量の少ない)ブレイシングを施すにあたって、強度を保つための意味も成します)など、パッと見では随所にソベル氏の面影を残しながら、音色やデザイン、使う素材まで、その作風と音色は独自性に満ちています。ゼロフレット仕様になっていますが、オクターブピッチを改善するために形状はジグザグ。ロゼッタとパーフリングラインはメイプルをターコイズ色に染めた物をはめ込み、見た目の口当たりを良くしています。伝統的なドレッドノートを踏襲したボディでありながら、サウンドホールから出てくる音は別次元。とても音楽的な鳴り方をするギターでトーンバランスに優れ、指板のどこを押さえても均一な音色が得られます。腰の据わった低音とややメタリックな中高音が個性的で、一音ずつの分離が良く、最高級ハカランダギターのような硬質なハーモニクス成分も堪能できます。操作性の高さも特長の一つでハイポジションでのプレイも楽々です。自身のギターブランドをスタートさせたのは十年ほど前のことですが、それまでに十分な時間をギター製作のために費やしてきた三十年ほどのキャリアを誇るルシアーだけあり、完成度の高さやセンスは流石です。日本ではほとんど流通していませんでしたが、ルシアーギターファンにもきっと新鮮に映る、ほかのギターでは味わえない魅力にあふれた一台です。







Condition:NEW

Top:Solid European Spruce

Side:Figured Bubinga

Back:Figured Bubinga

Neck:Khaya Mahogany

Fingerboard:Sri Lanka Ebony

Bridge:Rocklite Ebony

Machine Head:Schertler/Silver

Fingerboard Inlay:Dots

Rosette:Herringbone

Binding:Rocklite Ebony

Pick Guard:none

Pick up:none

Nut width:44mm

Scale:628.65mm

Case:Original Hard Case